[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
「う~さむ~~」
暖房のききの悪い職員室で一人文句を言いながら仕事に明け暮れる
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
「電気毛布とか持ってきてえな~でもまんま私物持ち込みすぎるとPTAとかうるせえし、生徒に示しがつかねえしなあ……」
仕方なしに端に設置してある昔ながらの暖炉で体を温める
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
「いやー学生さんは気楽なもんだぜ、わざわざ時分から学校にこようってんだから」
少し空いたドアから見える廊下、窓から見える部活風景、いやあまさに青春。ここが最後とばかりに命燃やしてるねえ
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「いやいやつまんねえこと言うなよ!若さに嫉妬するOLか私は!」
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
自分で自分に突っ込みを入れる
むなしいなおい!
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
あーでもなんか腹立ってきた
むかつくからやることない奴ら全員呼び出して説教でもするか
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
『校内に残ってるやることない奴ら全員に告ぐ!今すぐ職員室に来い!30秒以内!』
職員室の放送施設を使って全員に呼びかけた
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「……と、お呼ばれしたのですが」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「目新しい行事もなかった筈ですが…何か、御用ですか?」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「お前は冬休みだっていうのになんだってわざわざ学校に来てんだ?」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「もう一押しで作品が出来上がるので……」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「後、知人に連絡を取った所 何人かは来るらしいのでその付き合いですね!」
[職員室] 南条光 : 「えっと……失礼しまーす」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「おう、もうひとり来たか」
[職員室] 南条光 : 「どうかしたんですか?」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「あら……南条様!
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「どうもこうも!なんでお前ら冬休みなのに学校来てんだよ!」
[職員室] 南条光 : 「あっアヤさん!こんにちは!」
[職員室] 南条光 : 「あー……あたしは補習でここに」
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「はい、こんにちは」
[職員室] 琴葉 茜 : 「…失礼しまーす」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「!」
[職員室] 琴葉 茜 : がらがら、扉を鳴らす
[職員室] 琴葉 茜 : 「ども、何の用です?」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「きたか……三人目!ていうか結構いるじゃねえか暇な奴!」
[職員室] 南条光 : 「っ!茜さん!」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「琴葉様もいらっしゃいましたか!」
[職員室] 琴葉 茜 : 「ああどうも、お元気です?」
[職員室] 琴葉 茜 : 「ちょっち暇つぶしですわ、ウチは」
[職員室]
島村 抱月 :
「ども」
ひょっこりと出てくる。
人の流れがあるので乗ってきた。流されていこう。
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「暇つぶし……なら、良いタイミングですね」
「丁度、私達も余裕があったところですから」
[職員室] 琴葉 茜 : 「余裕?」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「!」
[職員室]
南条光 :
「暇潰しかー……」
こっちは一応補習の後だけど、今のあたしと同じような感じかな……?
[職員室] 琴葉 茜 : 「ああ、ども」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「四人目来た!ほんとふざけんな!冬休みに学校にいる訳を言え訳を!」
[職員室] 島村 抱月 : 「補修で呼び出されただけなんですけどね……」
[職員室] 南条光 : 「おっと…こんにちはー」
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「ええ、作品は作り終え帰り支度を整えた所ですが……」
「せっかくの冬休みに友人と多く出会えたのです、ここは何かしらの楽しみを……」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「あら、どうも」
[職員室]
琴葉 茜 :
「ちょ~~っちウチは別の用がなぁ…」
目を軽く逸らし
[職員室] 琴葉 茜 : 「補修でっか、成程」
[職員室] 南条光 : 「なんか用あるの茜さん?手伝える事あったら手伝おっか?」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「あら?」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「ええ、サボる為の言い訳とかじゃなければ私達にもお手伝いできますから」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「ね?」
[職員室] 南条光 : 暇潰しという言葉の後に用があると言った、茜の言動が少し気になった。
[職員室]
琴葉 茜 :
「いやあ、特にそういうのは大丈夫さかい」
髪を軽く手で梳いて
[職員室] 琴葉 茜 : 「ま、気にせんでくださいな」
[職員室]
島村 抱月 :
「まあそれぞれの用事があるってことでしょう」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「……そう言われて、引くほど大人しくもありませんよ?」
[職員室] 南条光 : 「まあアヤさんアヤさん」
[職員室] 島村 抱月 : 「めっちゃプライベート踏み込むじゃん……」
[職員室] 南条光 : 「………なんか手伝ってほしい事あったら遠慮なく言ってね、茜さん」
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「さあ、白状なさい!!告白ですか、よもや失恋ですか!?」
「一応は友人知人、更にいえば同級生の間柄!」
[職員室] 南条光 : 「ああもうアヤさん!」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「そんな私の前で匂わせるだけ、ではあんまりです!」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「……し、失礼。取り乱しました」
[職員室] 琴葉 茜 : 「あはは…まぁ、そう言うんじゃないですから」
[職員室]
島村 抱月 :
「……で、何で呼び出されたんです?」
魔梨威に。
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「むう…」
[職員室] 琴葉 茜 : 「そそ、その方が大事な話題でしょ」
[職員室] 南条光 : 「まあ…アヤさんも結構お節介だからさ、気にしすぎないでね。茜さん」
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「どちらも、です」
ふてくされたように口を尖らせる
[職員室] 島村 抱月 : 「ひとまずそっちの話は置いておいてもらいましょう」
[職員室] 琴葉 茜 : 「ええんですよ、まぁ厚意を無駄にしたのはこっちですから」
[職員室] 琴葉 茜 : 「はいさ」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「それで……なんの御用でしょうか?」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「お前らみたいなのが単独でプラプラしてたらなあ……教師はいろいろ気を遣わなきゃなんねえんだよ!」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「……それは、ありがたいですが」
[職員室] 南条光 : 「あー……ごめん先生」
[職員室] 島村 抱月 : 「どういうことで……?」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「(……単独?)」
[職員室] 琴葉 茜 : 「あはは、堪忍な」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「(では……ならば)」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「つまんねえことしてんなよ!これからは団体行動!最低二人一組で動くこと!先生命令な!」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「(やはりきましたか!)」
[職員室] 島村 抱月 : 「ええ……」
[職員室] アヤ・キリガクレ : アヤの目に炎が灯る
[職員室]
南条光 :
「………!」
意外そうな顔をしつつも、そこまで戸惑いはない。
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「(ふふふ……せっかくの冬休み、同じ学校にいると知っておきながら空き教室とか廃校者とかに行かれて、内心寂しかったのです!)」
[職員室] 琴葉 茜 : しまったなぁ
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「(ここはこの規約を盾に、みんなで楽しくお茶会でも……!)」
[職員室] 琴葉 茜 : 最低二人…こりゃ面倒な…
[職員室] 島村 抱月 : 「……って言われても帰るだけなのだけれども……」
[職員室] 琴葉 茜 : "鞄"もっときゃよかった
[職員室] 琴葉 茜 : 「…あ」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「……え」
[職員室]
琴葉 茜 :
「ならウチも一緒に帰ろうかなぁ~?」
そうや
[職員室] 南条光 : 「…?どうかした茜さん」
[職員室] 島村 抱月 : 補修終わったし帰る気でいたんだよね
[職員室] 南条光 : 「……ええ!?」
[職員室] 島村 抱月 : 「ほう」
[職員室] 琴葉 茜 : 「まま、手を煩わせるのはやしな?」
[職員室] 島村 抱月 : 意図を察するのは簡単である
[職員室] 南条光 : 「えっと……」
[職員室] 琴葉 茜 : 帰るってんなら、流石についてこらへんやろし…
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「し、島村さんは帰ってしまうのですか?」
「まさか……琴葉様も!?」
[職員室]
琴葉 茜 :
「ウチ帰宅部やし」
ぴすぴす、と両手で
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「な、なな……!?」
[職員室] 島村 抱月 : 「茜……さんと私で組めば文句も無いでしょう」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「そ、そんなご無体な!」
[職員室] 南条光 : 「茜さん暇潰しでわざわざここいたんだったよね……?帰っちゃうの?」
[職員室] 琴葉 茜 : 「あはは~…まぁ暇つぶしでセンセの面倒になっちゃ、やろ?」
[職員室] 南条光 : 「まあ……言えてるけど」
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「せっかくの冬休みですよ!?」
「そんな中寒いのを我慢して友人に会いに来たのに、会って速攻で……ど、どうか情けを!」
[職員室] 琴葉 茜 : 「な、情け…?」
[職員室] 南条光 : 「あーもうアヤさん落ち着いてって……」
[職員室] 琴葉 茜 : 「まま、今日でお別れちゃいますさかい」
[職員室] 島村 抱月 : 「そういうこと」
[職員室] 琴葉 茜 : 「ちゅー事で」
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「そ、そう言われましても…」
「冬休みが開けてしまえば、部活動が本格的に始まってしまいんですよぉ…」
[職員室] 琴葉 茜 : 「島村さん、行きまっか?」
[職員室] 南条光 : 「えっとまあ………」
[職員室] 島村 抱月 : 「行こうか」
[職員室] 琴葉 茜 : 「まま、他の時に埋め合わせしますさかい」
[職員室] 琴葉 茜 : 「はーい」
[職員室] 南条光 : あたしはもっと………こう………
[職員室] 島村 抱月 : 「……」
[職員室] 琴葉 茜 : すっと、教室から出ていく
[職員室] 南条光 : 「ちょっと待って!!」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「……はぁ」
[職員室] 島村 抱月 : 「……他の二人もついてきていいんじゃない?」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「!」
[職員室] 島村 抱月 : なんか遺恨残りそうだし
[職員室] 南条光 : 「………!」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「そ、そうですね!」
[職員室] 島村 抱月 : それだけで言って茜に続いていく
[職員室] 南条光 : 予定とは……変わっちゃったけど
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
「登下校は生徒の自由!」
「私たちが続かぬ理由もありません!」
[職員室] 南条光 : まあ……いっか
[職員室] 南条光 : 「……だね」
[職員室] アヤ・キリガクレ : 「では、さっそく!」
[職員室] 南条光 : 「じゃあちょっとお言葉に甘えるよ」
[職員室]
アヤ・キリガクレ :
しゅたたっ!
なんて、可愛げのない音を立てながら職員室を飛び出す
[職員室]
南条光 :
「ああもうアヤさん落ち着いてって!!」
その後について行き職員室を出る。
[職員室] 南条光 :
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
「さーっていったいった……まあちょっとは気が晴れたが最近の娘はわからんなまったく」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「仕事に戻りますかね……ってうーさぶさぶ。この暖房壊れてんだろ」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「さっきの子らかけましてこの職員室ととく、その心は」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「あまりものがないでしょう、なんてな」
[職員室]
蕪羅亭 魔梨威 :
「……さて、と」
ずいぶん大ごとになっちまったがこの問題をどうしたもんか
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「ああ、そうだあれがいい」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「お目こぼしとかけまして、私の言葉とときます」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「そのこころは」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「聞かなかったし、効かなかった」
[職員室] 蕪羅亭 魔梨威 : 「お後がよろしいようで」